春シーズン総括

皆さんこんにちは。

4年 学生コーチの大上一ノ助(創価高→創価大卒→鹿屋体育大)です。

今回は春シーズンの総括をさせていただきます。

さて第74回全日本大学野球選手権大会が6/15(日)決勝戦を迎え、東北福祉大学が6大会ぶり4回目の優勝を決めました。今シーズンが終了し、全国27連盟に所属するすべての大学が秋季の大会に向けて新たな門出を迎えたことでしょう。

我々、鹿屋体育大学野球部のメンバーも南部九州ブロック大会での激闘まで2月の強化実戦練習から、あっという間のシーズンになったのではないでしょうか。

2/10〜2/16の強化実戦練習では紅白戦やトレーニングなど普段の練習とは異なり、1日を通して仲間たちと心技体を磨く夢のような時間になりました。特に学年ごとのボール回しの時間はハマったら抜けられない10周を1分切りするという練習では技術はもちろんのこと、一人ひとりが主体者となり、投げることが得意不得意ある中でも、支え合いながら絆を構築する時間になりました。

2月からOP戦が始まり、いよいよ冬に積み上げてきた成果を確かめる時期に入りました。またおいどんカップも始まり、全国から強豪チームが集まり公式戦さながらの熱闘を繰り広げます。目の前で社会人選手の打席や投球を見て、自分たちの目指す全日本で勝てるチームとはどんな試合運びができるのかを考える機会にも繋がりました。なかなか気持ちよく勝てる試合は少なく、不満やストレスの溜まる時期にもなりますが、確実にステップアップしている姿を感じる時期になりました。

2/24 vs Honda 串良球場での4年生宮本くん。美しい姿勢からのダイナミックな投球はワクワクが止まりません。

3月に入り、4月から始まる鹿児島リーグに向けてのカウントダウンに合わせて、ラストシーズンを迎える4年生も日々の熱量が上がっていくのを肌で感じました。おいどんカップも終わりを迎え、いよいよOP戦での相手の勢いやレベルも上がっていきます。そして3月末にはリーグ戦を控えた大事な福岡遠征の3連戦が行われました。これはリーグ戦に向けた選ばれしメンバーのみで行われ、選手たちはここで選ばれ、結果を残すことが公式戦出場への一歩になります。福岡での3連戦では、思うように結果は出なかった部分や成長できた部分など、チームとしても個人としてもまだまだ成長が必要だと感じる期間になりました。やはり投手の四死球の多さや打線のつながりなど全日本出場に向けて改善する必要がありました。

3/29 vs西部ガス 福岡遠征最終日 マウンドには4年生 岩崎くん。我々の最終兵器と言ってもいいでしょう。
彼のこれからに期待が膨らみます。

4月に入り、新入生を迎え、いざ鹿児島リーグ優勝へ向かっていきます。先日の測定でもありましたが、1年生の秘められた潜在能力には乞うご期待です。

入学式を終えた1年生たち。4年生になった時にどんな成長をしているのでしょう。楽しみです。

新たな新戦力を加え、さらに勢いをつけていきたいところ。これまでの課題克服を目指し、テーマとして成長と掲げたリーグ戦。結果として大差で勝利する試合が多く、全勝優勝という素晴らしい結果でしたが、まだまだ我々の目指す、全日本で勝てるチームになるためには、試合中のプレーの質を上げていく必要がありました。それらを踏まえ、多くの学びのあるリーグ戦期間になりました。特に控えメンバーの層の厚さというのは、試合を優位に運んでいくために指揮官としても重要なところだと藤井監督も考えていることと思います。やはりキーとなるのは控えとなった、最上級生である4年生の存在です。彼らは常にチャンスを掴むため、日夜問わず、努力を誰よりも積み重ね、成長率で勝負を合言葉にひたむきに活動をしていました。さあ迎えた南部九州ブロック大会。

5/14 沖縄国際大学との試合は混戦を極めるものの均衡を破ったのは、なんと代打の1年生 境出賢人選手(札幌光聖①)。今シーズン初打席だったものの非凡なセンスを買われ、大抜擢。そして7回の1点を追う展開でのチャンスでのバッティングはこれからの野球部の未来すら明るくさせるような打席になりました。

スーパールーキー 境出賢人(札幌光聖①)北海道からようこそ!これからもチームを引っ張ってください。

5/18 東海大九州キャンパスでの最終戦。リードした展開で迎えた6回の先頭バッター。打席には4年生の米本照人(那覇国際④)。カウント2−3から粘ってライト前に運ぶ、らしいヒットに涙を浮かべた4年生もいたことでしょう。彼の努力は誰もが認めるものだからこそ、結果を出してほしいと思えるのだと、彼の姿をみて改めて感じました。応援されるチームを目指す我々にとって見本の姿を見せてくれたのかもしれません。

南部九州大会最終戦 6回の先頭 4年生米本くんの打席。
パワフルなスイングから繰り出される打速は150kmをゆうに超える。

同日、同試合において、逆転された最終回の攻撃。先頭バッターには代打の齊藤優輝(壱岐④)彼も編入学からあらゆる困難を乗り越え、メンバーに選ばれたダークホース。迎えた初球は惜しくもファーストライナーでアウトになるものの、彼の持ち味である思い切りの良さと、逆方向への美しい打球を見ることができました。ここで齊藤くんからコメントをいただきました。ノーカットでどうぞ。
「春はラストシーズンということで打撃専門として練習を積み重ねてきました。その中でオープン戦などではなかなか結果が出ませんでしたが、リーグ戦に入って調子が上がり、代打としてベンチに入ることができました。リーグ戦ではいい打席内容が多かったですが、南部九州ではいい結果をチームにもたらすことができなかったので悔しい気持ちがあります。しかし編入して1年間このチームで戦えてとてもよかったです。応援ありがとうございました。」

壱岐のハンカチロペスこと 齊藤優輝(壱岐④)彼の打球を捕って無傷で帰ったものはいない。

さて、南部九州ブロック大会で惜しくも敗退してしまい、今シーズンは幕を閉じました。応援してくださった関係者の皆様、ありがとうございました。これで4年生の多くは引退になります。今回学生コーチとして、大会に近くで関わった者として、やはり層の厚さというところは課題としてあげたいと思いました。特に最上級生のメンバーの勝負強さというのは、全日本出場を懸けた試合でキーマンになることは間違いないと思います。その強さを出すのは普段の練習の取り組みや、魅力ある野球部としての行動を積み重ねたことで生まれるものだと考えます。1年間、チームを支えた4年生に最大の敬意を表し、春シーズンの総括とさせていただきます。

そしてこれから始まる川瀬虎太朗(広陵③)率いる新チームがどんな結果を残すのか、また直近では2年生を中心とした新人戦が控えています。まだまだ野球部の動向を追っていきたいところです。これからも鹿屋体育大学硬式野球部のことをよろしくお願いします!!